田植えも一段落し、梅雨の季節になりました。
夜になるとカエルの合唱が聞こえてきます。
雨の慣用句に「干天の慈雨」というものがあります。
元は「日照り続きのときに降る、恵みの慈悲の雨」ということで、
待ち望んでいた事が実現したときや、
苦しい時に救いの手が差し伸べられたときなどに使われます。
この「慈悲」とは、もともと仏教の言葉で、
苦しんでる人を見るとじっとしておれない、
なんとかその苦しみを取り除いて、幸せ・喜びを与えてやりたい、
という仏様の心をあらわされています。
世の中が目まぐるしく変化し、生活は便利になっても、
「つらい思いをしてまで、なぜ生きねばならないの?」
「こんなに苦しい人生が続くだけなら、いっそのこと…」
という声は、なくなっていません。
私たちのその苦しみの元凶を取り除き、
「人間に生まれて良かった!」
と心から人生を喜べる身にしてくださるのが、仏様の大慈悲心です。
荒廃した大地に恵みの雨が注がれるように、
この仏の大慈悲を、生涯教えてゆかれたのが、親鸞聖人です。
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