2021.07.31 23:00お盆は生きている人のための日8月はお盆のシーズンですね。「お盆」とは、 『仏説盂蘭盆(うらぼん)経』 というお経が由来になっています。そもそも、お経とは、お釈迦様のご説法を書き残されたものですが、盂蘭盆経にはどんなことが教えられているのでしょうか。お釈迦さまのお弟子の目連は、亡き母親が餓鬼道に堕ちて苦しんでいることを知り、何とかしたいとお釈迦さまに尋ねました。「7月15日に、百味のごちそうなどを 徳の高い僧侶に布施しなさい。 布施の功徳は大きいから、 そなたの亡き母は餓鬼道の苦難から免れるであろう」お釈迦さまの仰せのとおりにしたところ、目連の母は立ちどころに餓鬼道から天上界に浮かび、目連が喜びのあまり踊ったのが、盆踊りの始まりだといわれています。このことから、お盆といえば先祖供養...
2021.04.30 23:00不安で苦しい人生、なぜ生きるのか浄土真宗で5月といえば、親鸞聖人が誕生された月です。親鸞聖人は、約850年前の承安3年(1173年)、5月21日にお生まれになりました。その親鸞聖人のご誕生をお祝いして、浄土真宗では毎年、「降誕会(ごうたんえ)」という法話会が5月前後に開かれます。当時は、源平の争いで世の中が大変、乱れていました。親鸞聖人がまだ幼い頃、大規模な飢饉が発生し、京都だけでも4万人以上が亡くなったそうです。また、それから約50年後にも、それを上回る大飢饉が数年間続き、「世の中の3分の1の人が亡くなった」という記録もあるほどです。ものすごい惨状の中、人々の心の救いとなったのが仏教の教えでした。不安で苦しい人生、なぜ生きるのか。大衆のこの問いに、ただひたすら親鸞聖人は、仏の教えを...
2021.03.01 05:00やがて花咲く春の来るまでこんにちは。年始からの大雪もおさまり、だんだんと春の気配が感じられる季節になりました。「踏まれても根強く忍べ道の草 やがて花咲く春の来るまで」という古歌があります。
2021.01.29 16:00正信偈講座(1月28日開催)黒部コラーレにて開催しました。『正信偈』とは、「正しい信心のうた」のこと。「信心」ときくと、「私はとくに神や仏を信じているわけじゃないから、関係ない」と思う人もあると思います。しかし、「信心」とは「(何かを)心で信じる」ということですから、何かを信じ、あて力にし、支えにし、生きる希望にしていれば、それはその人の「信心」だと言われます。では「正しい信心」とはどういうことでしょうか。
2021.01.01 16:00新年のご挨拶こんにちは。浄土真宗の講話をしております、高垣知哲(たかがきともあき)です。年が改まり、新春の慶びに胸膨らむ一方で、コロナがなかなか落ち着かず、不安と共に年を越された方も多いと思います。そんな中、「心安らかに日々を過ごしたい」「充実した人生を送りたい」と、仏教を学びたい方が増えています。仏教には、心から人生を明るく生きる方法が、教えられています。講座に参加された方に理由をお聞きすると、「家族を亡くして、月命日に正信偈を読むようになったが、意味が分からずに読んでいても、供養にならない気がして」「幼いころ、親が毎朝、お仏壇の前で読んでいたものが、この年になって気になり始めたから」「家が浄土真宗で、子や孫に分かってもらうには、自分が分からないといけないと思っ...